映画『ヒッチコック/トリュフォー』2015米・仏

日本映画の巨匠といえば、黒澤明、小津安二郎、それに成瀬己喜男、木下恵介を指すことに異論はあるまい。洋画の世界では、西部劇のジョン・フォード、サスペンスのアルフレッド・ヒッチコック、どの分野にも代表作のあるウイリアム・ワイラーが巨匠の名に相応しい。
物心がついて以来映画もずいぶん見た。一作ごとに感想、批評を書きつけた作品ノートをひっくり返すと、その数は1,500本を超える。年間平均25本。いくら好きと言っても現役時代はせいぜい年に10本くらいだったから、前後の学生時代と退役後は40本くらい見ていることになる。


「シネマサークル」、「映画研究会」といったグループに所属して、これまでに見たベストテンのようなものを発表したこともあるが、いまその中からベスト1はどれかと問われれば、躊躇なく邦画では、黒澤の「天国と地獄」(1963)、洋画ではヒッチコックの「裏窓」(1954)を挙げる。
ことに「裏窓」は、“サスペンス映画の要素をすべて盛り込んで文句なしの傑作”、“ヒッチコック・スリラーの集大成”、“こんな映画は二度と作れない”・・・、映画の惹句そのままを評論家連中に言わしめた作品で、ウチにはLDもDVDもあるが、それでも再映される度に映画館に駆けつける。


今週のタイトル『ヒッチコック/トリュフォー』は、心酔するヒッチコックを、ヌーベルヴァーグ作家フランソワ・トリュフォーがインタビューした音源に基づく2015年製作のドキュメンタリー映画で、このほど公開された。
ヒッチコックは1899年イギリス生まれ。のちにアメリカに移住するが、イギリス時代では、暗殺者の家、三十九夜、バルカン超特急が名作と言われる。1939年、アメリカに移るとレベッカ、海外特派員、断崖、疑惑の影、見知らぬ乗客を次々と発表。1950年代に入ると、裏窓、ダイヤルMを廻せ、泥棒成金、知りすぎていた男、めまい、北北西に進路を取れ、で我々を夢中にさせた。そして1960年代には、サイコ、鳥の傑作を生み、1980年、80歳で他界した。生涯に50数本のミステリー・サスペンス映画を製作した文字通りの巨匠であった。 (2017.11.28)

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