幸手(さって)モデルとはなにか

地域活動に足を踏み入れたのは、13年前の「地域福祉計画策定委員会」に加わってからである。この委員会は今では「地域福祉を考える市民の会」と改組し、行政の主催から市民グループの運営にと姿を変えている。
当初の社会福祉法の制定に伴う“策定せねばならぬ”段階から、当面する朝霞の問題を具体的に考えて提言するグループにステップアップしたというわけだ。
構成するメンバーは19人。一般市民、市議会議員に、現役の介護福祉士、訪問看護士、作業療法士、OBの教員や元ヘルパーなども加わって誠に多彩。月一回の定例会では「在り方論」から具体的事例に基づく提案、提言に至るまでレベルの高い議論が繰り返されている。
年に一度の市民向けシンポジウムも定着し、昨年は老年学の泰斗、我が長田久雄教授を招き、「老いるとはどういう事か」の講演をお願いした。

さて6月10日、今回はテーマを「地域包括ケアシステムの作り方」と決め、講師に埼玉県東部の幸手市・杉戸町で「幸手モデル」と言われるシステムを構築した中野智紀医師をお招きした。

講演抜粋
1) 地域包括ケアシステムとは、2025年度を目途に、重度の要介護状態になっても、住み慣れた地域で自分らしい暮らしを最後まで続けることができるよう、住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供されるシステムを構築することである。
2) 地域の住民、専門職、行政など、あらゆる資源を緩やかに繋げ、住民の生活価値の向上の実現を目指して協働していくための組織づくりである。
3) 幸手団地の健康と暮らし支え合い協議会では、重症化予防により健康推進へと繋ぐ、自立した生活への支援へと繋ぐ、コミュニテイ再生と見守りによる孤立防止 を目的にしている。
4) システムのポイントは国ベースではなく、自治体ベースの取り組みである。

幸手モデル」は「生きてゆく困難をいかに社会で支えて行くか」という難題に先進的に取り組み、成果を挙げつつあるシステムとして、この業界で注目を集め始めているらしい。そして重要なのはその中心に医師がいることで、行政だけでも、市民だけでも成立しえないもののように思われる。
当日は中野医師の知名度の高さもあって、近隣市を含め多くの行政職、専門職がつどい、会場は超満員、立見の出る盛況であった。
田谷英浩 (2017.6.14)

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中