赤穂線

JR赤穂線は兵庫県の相生駅と岡山県の東岡山駅を、瀬戸内海に沿って結ぶ57.4㎞のローカル線である。
相生と東岡山の両端で山陽本線に接続していて、この区間は「選択乗車」が可能、つまりどちらを通ってもいい事になっている。難しく言うと、「旅客営業規則第4章第15条乗車券類の効力」でそうなっている。
この区間、山陽本線は山陽道に沿って建設されたため、船坂峠という難所を克服せねばならず、当初赤穂線は山陽本線の輸送力を補うバイパス線として建設された。しかし山陽本線の複線電化による輸送力の増強が実現すると、単線一部非電化の赤穂線の位置づけは、地域住民のためのローカル線に転落した。

そんな赤穂線に久しぶりに乗った。ノートを繰ると初乗りは1977年10月28日、40年前である。国鉄全線乗車に燃えていた頃で、津山線、姫新線、伯備線、因美線、播但線を乗りつぶす一環にあった。
当時のノートによれば、早朝神戸三ノ宮を出て、姫路から赤穂線を経由して岡山に向かっているのだが、このローカル線沿線の記憶が全くない。地図上では海岸線近くを走るのに、実際に車窓から海が見えるところは非常に少なく、日生(ひなせ)駅付近でチラッと見えただけであった。しかし、この沿線は日本三大奇才・はだか祭の西大寺、刀剣の産地・長船、備前焼の本場・伊部、忠臣蔵の赤穂と観光資源に事欠かない。

3月15日、高松からの帰途に乗った岡山発13:55の電車は、停車の度に岡山市内での買物客を降ろし、終点の播州赤穂駅が近づく頃には車内はガラ空きであった。新幹線なら岡山―姫路間は30分、わざわざ在来線、それもローカル線に乗る客は地元民しかいそうにないが、海は少し遠いとはいえ、風光明媚の地、JR西日本はこれを生かさぬ手はない。宝の持ち腐れで勿体ない。

時刻表ファンから「赤穂線」を見ると、面白いことに気づく。全線を直通する列車が無いこと。播州赤穂駅を境に、東は京都・大阪・神戸へ向かう新快速列車の出発駅であること。西は岡山・三原・福山へ向かう山陽本線の直通列車と、驚くことに伯備線を経由して備中高梁・新見へ直通する列車の始発駅になっていること。沿線人口の動態がこうした運行形態を実現させたのであろう。
田谷英浩(2017.4.27)

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