小鷹信光×田口俊樹トークイベント

『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の新訳が出たのを機に、代官山の蔦屋書店で新旧二人の翻訳者によるトークイベントがあった(10月3日19時)。蔦屋の「本屋」というより図書館かカフェのような造りにも驚いたが、金曜日の夕刻、こんなに大勢の若い男女が店内を埋めていることにもっと驚いた。東京の山の手には健全なサラリーマン、OL、学生がまだ沢山いるのだと妙に安心する。

目当てのトークイベントは期待に違わず面白かったが、旧知とはいえ、ここ数年お会いしていない小鷹さんがこちらを覚えてくれているかが心配でもあった。しかし案に相違して、“どこかで見た顔がいると思っていたよ”と終了後話し掛けてきた。
今は亡き須永氏の紹介により、図書館のような所沢のご自宅を訪ね所属するサークルの講師をお願いすること二度、三度。
紀伊国屋などでの講演会でもお目にかかったりして、サイン本も数冊所蔵している。ご自慢のペイパーバック類は早川に寄贈したそうだが、“まだまだ元気だよ”と笑顔の78歳。
名訳? それとも誤訳? 翻訳という仕事の難しさ、面白さを改めてたっぷり語ってくれた90分であった。

この日は『郵便配達は二度ベルを鳴らす』の新潮文庫新訳版6頁後ろから4行目の翻訳の比較をして締めくくった。

“Hokay、fillm up”
田口俊樹訳  あいよ、たらふくやりな
小鷹信光訳  ほいよ、満タンにしな
飯島正訳   よろしい。いくらでも食べなさい。
田中西二郎訳 ようがすよ。まあたっぷり詰め込みなさい
田中小実昌訳 ホーケー。腹いっぱい食べて
中田耕治訳  ま、いいやな。腹ごしらえをすることだ
池田真紀子訳 いいよ。食べな。         (2014.10.27)

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