正気か 成長戦略の目玉が賭博産業とは

安倍首相の唱える「美しい日本」と成長戦略の目玉「カジノ誘致」とはどう結びつくのか。日本には競馬、競輪、競艇、サッカーくじ、パチンコ、パチスロと、ギャンブル・賭事には事欠かず、世界の賭博機の実に三分の二が集中している。この上カジノまで必要なのか。
カジノは社会風俗を乱すとして禁じられている「賭博」の合法化だ。賭博には多くの敗者・犠牲者が出る。依存症となり、人生を棒に振る人も出るだろう。多くの人を不幸に陥れても、目先の利益に飛びつくのは、まとも政治とはいえまい。
「美しい日本」とは豊かな四季の景観の中、人情と思いやりを重んじ、少子高齢化社会でも多くの人が幸せを感じる国をつくることではないのか。外国人観光客を呼び込むのは、こうした「美しい日本」であるべきで、カジノでの観光誘致は論外だ。

「21世紀のあかり」を持ち出すまでもなく、日本人技術者には地球規模での省エネルギー、新エネルギー、環境破壊防止システム等を開発する知恵と技術があるはずだ。例えば原発の廃炉技術を確立すれば、有力な成長産業になりえよう。
一方で日本の大学の世界ランクは年々下落傾向で、理工系学生の減少も憂慮される。こうした抜本的課題を棚上げしたまま、カジノが雇用の拡大になる等と喧伝するのは、前途有為な若者に対する冒涜でしかない。            (2014.10.18)

*朝日新聞読者投稿欄「声」に投稿したが掲載されなかった。
3日後の同紙「オピニオン」面に思想家内田樹氏の『カジノで考える民主主義』が全頁で掲載された。
そこでは賭博のビジネス化、国民の不幸で受益、白昼堂々の無自覚が糾弾され、金より大切なものがある。それは民の安寧であることを飽きるほど言い続ける必要があると指摘していた。

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