邦画ドキュメンタリーを中心に

“人類史上最高のアトラクション!”“衝撃と興奮、想像を絶する感動!”“今日、歴史が変わる!” こけおどしの惹句と騒々しい予告編にうんざりする。だから本編開始までは目をつぶっていて、本編開始とともにおもむろに遠視用眼鏡を取り出し、スクリーンに正対することにしている。映画製作者への礼儀でもある。
旅客機がミサイルで撃墜され、昨日まであった街が跡形もなく破壊され尽くす。作り物を超える現実の凄まじさを日夜テレビ画面で見る時代である。作り物はもうたくさん、ドキュメンタリーかドキュメンタリー・タッチの作品を見たい。
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旅する映写機 2013 森田恵子
デジタル化で消えつつある映画館のフィルム映写機と映写技師、メンテ技術者を追った記録映画。映写機が映画館から映画館に譲られる道程を「旅」とした。川越スカラ座で見た。埼玉県に残った最古の映画館だそうで、地元NPOが運営している。観光客が溢れる蔵づくりの街並み/時の鐘の路地を曲がったところに、今どきこんな姿でと思うような外観で建つ。
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坑道の記憶 2013 RKB毎日放送
炭坑夫・故山本作兵衛の『画文集 炭鉱に生きる 地の底の人生記録』には衝撃を受けたが、この作品は九州のテレビ局が制作したドキュメンタリー。かつて炭鉱映画というジャンルがあり、悲惨な炭鉱生活を問題視するものが多かったようだが、ここで描かれる山本作兵衛は人情味ある一坑夫。ただしこの老坑夫の隠居仕事が「アンネの日記」、「ベートーヴェンの第九草稿」とともにユネスコの世界記憶遺産に登録された。ポレポレ東中野「映像の中の炭鉱」で見る。
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春を背負って 2014 木村大作
立山連峰を舞台にした山岳映画。父の急逝により、一流会社のサラリーマンを辞めて、3,000mの高地にある山小屋を引き継ぐ男とそれを支える仲間たち。登場人物は善人ばかり。ゆったり清々しい気分で木村大作の山の世界に浸る。
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パークランド ケネデイ暗殺 真実の4日間
2013米 ピーター・ランデスマン
51年前のケネデイ暗殺事件。ケネデイは誰になぜ殺されたのか。この真相を探るために設立されたウオーレン委員会の調査スタッフは「122の憶測と噂」があるとしている。
本作の題名は大統領が救急搬送された記念病院の名。暗殺に始まる4日間をドキュメンタリー・タッチで再現した息もつかせぬ迫真のドラマ。切迫した救命医療シーンの演出が特に素晴らしい。
なぜ今また、と思うがアメリカでこの題材は永遠のテーマなのであろう。
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黄金のメロデイ マッスル・ショールズ 2013米
アラバマ州の田舎町マッスル・ショールズ。ここはソウルミュージックの聖地と呼ばれるそうだ。豊かな自然に囲まれた録音スタジオが魅惑的な音を生み出してゆく。スタジオ創設者もセッションプレーヤーたちも白人なのだが、才能ある黒人歌手をバックアップし、次々ヒットさせる。ミック・ジャガー、キース・リチャーズなども登場する。音楽は人種問題を超える。
(2014.8.11)

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