駅前稲荷広場

駅前稲荷広場
はじまるよ

駅前稲荷広場
朝霞駅前は富士見地区と呼ばれ この広場から南西方面に富士山が望めます。

南の方は鬼門ぜよ!
広場へは赤い幟りの立った鳥居をくぐります。 左はお産婆さんの炭屋、右手は下駄屋、首輪のない犬がたくさんいるのでが 赤犬は肉喰いの愛好家にねらわれます。 大そう美味にそうです。 赤犬君、南の方は鬼門ぜよ!

おんぼろ町内会館
広場には小さな祠とおんぼろ町内会館。 昼の会館はぼくらのもの、夜の会館はパンパンと米兵の寝床です。 昼でも中学生は僕らを追い払い、見張りを立ててパンパンごっこです。 それでも広場はぼくらの天国、ぼくらは夢いっぱいの詩人でした。

のぞき
広場の東隅にはパンパン屋と呼ぶ家があり昼でも蚊帳がつられ、 紺色の長襦袢のおねえさんが団扇なぞつかって客待ちです。 ここは夜となれば、のぞきの中学生やがき大将でいっぱいです。 「やってんの見にいくべ!」

マスコットボーイ
米兵と同じ服のマスコットボーイもやってきます。 戦災孤児で男色米兵のおもちゃです。 ガムを噛みタバコをふかし、米兵にならって指先でパンパンや町のお姉さんをからかうのです。 やはりぼくと同じ小学生です。

盆をどり
盆をどりは米兵も踊ります。 女の兵隊も来ます。 駅前名物、裸のおばさんも腰巻き一枚、おっぱい丸出してみてます。 東京音頭を踊れます? デンスケ音頭はどうですか?

浪ちゃん芝居
毎年、秋には旅回りの芝居が来ます。 “浪ちゃん芝居”という6,7人が一行で大そうな人気です。 客には米兵もいて、たばこ、チョコレート、ガムが投げられます。 農家のおじさんは米や野菜、商店主は競って”花”をかけます。 炭や味噌、晒し布もあります。

大スター
お目当て浪ちゃん。 大見栄を切っての流し目に男共はコロリ。 “浪ちゃ〜ん!” 米兵もつられて「のみちゃ〜ん!」 大スターです。

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